ゼロからの商品開発プロセス!その1
更新日: 2023/9/28
今回はMURAの商品開発プロセスをゼロから公開させていただきたいと思います。
MURAの開発プロセスは以下になります。
「サンプル段階→生産開始→生産完了→検品→国内に輸入」
まず始めに「サンプル段階」についてご紹介いたします。
「サンプル段階」での大体の流れは「サンプル依頼→修正指示→(サンプル依頼)」となります。
①サンプル依頼
正式オーダーをする前に海外工場とやり取りをします。
作りたい商品のイメージやサイズ感や機能性やこだわりの素材などを海外工場に伝えてサンプルを作ってもらいます。
この段階で一番難しいのは商品のイメージと素材の選定です。
やはり頭にあるイメージを具体化するのは簡単なことではありません。
例えば自分の「かっこいい」イメージは工場側の思っている「かっこいい」と違ったりすることがあります。
今まではどうやってうまく伝えるか日々試行錯誤してきました。
商品を作る上で工場側とMURAの求めている商品に対するイメージを一致させることは非常に大切です。
現在のMURAでは工場側とのやり取りの際にスケッチで大体のイメージとポイントを共有します。
また工場とは長い期間の取引があるのでMURAの求めている品質やイメージをわかってくれています。
使う素材によって商品のイメージが大きく変わってしまうので素材の選定は非常に大事です。
以下は弊社のイタリアンレザー長財布(型番:st-831、8566)です。
st-831はツヤ感を重視しております。
一方で8566は滑らかな質感をイメージしています。
同じイタリアンレザーでも種類によって光沢感や触り心地が違うので、選ぶ素材の種類によって全体的な雰囲気まで変わります。
相性の良い素材は商品の魅力を最大限まで引き出してくれます。
しかしながら良い発想の商品だとしても相性の悪い素材だと商品本来の魅力も失われてしまいます。
ちなみに素材の選定にはパントンというものを使用しています。パントンは素材のサンプル集のようなもので、パントンを使って実際に光にあてたり触ったりして素材を選定します。
稀にですが工場側の熱情がありすぎて、5カラーしか作らない商品でも何百カラー分もの素材サンプル(スワッチ)を送ってくるので選定するのがとても大変です。
②修正指示
サンプルを依頼後工場からサンプルをMURAに送ってもらいます。
サンプル到着後にそれぞれの修正指示を工場に出します。
例えばですがファスナーの色はもっと光沢を出してほしい、ポケットのマチをさらに2cmを広くしてほしい、持ち手の長さは短くするなどの各部位の詳細を修正します。
また素材に関しては防水性といった他の機能性を求めることもありますし、他にも光沢感を強くしたり触り心地をもっと滑らかな質感にしたいといった修正指示を出すこともあります。
サンプルが届いた段階で特に問題がなければそのままオーダーに進みます。
もし問題が多くあった場合は2回目のサンプルも依頼します。
ここまでのサンプル段階で約1-2か月かかります。この後オーダーに入りますがサンプル段階で約1-2か月もかかることから、1つの商品を完成させるだけでも長い時間がかけられていることが分かっていただけたかと思います。
では次回は「生産開始」について語りたいと思いますので是非楽しみにしていてください。